糖質制限の良いところは、食べる量を減らさなくてよかったところにありました。私が太った原因は「大食漢」だったこと。太っていた当時は、いつもお腹一杯にならなければ満足できないタイプでした。それまでの数々のダイエットに失敗してきた原因もやはり「食べる量を減らさなくてはいけなかったこと」にあったと今は思っています。だからこそ、のめりこんでしまったのかもしれません。
糖質制限の結果が出やすい食生活をしていた
私の場合、最初の数か月で10キロを落とすことが出来ました。それまで過去に経験した数々のダイエットでの10キロを落とす苦労から比べると、ずいぶん楽に痩せられたと思います。
食べる量は減らさずに、お米やパンや麺類を食べていた分を、たんぱく質のおかずに置き換えればよかったので、大食いだった私には、本当にストレスのない食事法でした。
最初の数か月で面白いように結果が出た、これも糖質制限の魅力であったと思います。だからハマる人も多いのです。「大食いや早食いの人」や「一日の食事の中で炭水化物の摂取割合が多かった人」にとっては、私の様に結果の出やすい食事法だと思います。
私は腎臓について、それまでの過去の健康診断では特に問題なかったので、糖質をタンパク質に置き換え、食事量を減らさずに食べていました。胃腸ももともと丈夫でしたので、主食を肉や魚に置き換えても、消化器管など調子については問題なく過ごせていました。それが合っていたのもあり、みるみる結果が体重に現れたのだと思います。
私は糖尿病患者ではない非糖尿病人
今思えば、私の糖質制限のやり方が間違えていたのかもしれません。私は糖尿病ではありませんでしたが、メタボ(メタボリックシンドローム)といわれる、肥満状態にありました。職場の健康診断では毎年引っかかり、要指導とされていました。
まずは健康にならなければ!と糖質制限を始めました。糖質制限に関する著書の中には、減量に有効と書かれたものが多くありました。糖尿病になる方の中には明らかに糖質の過剰摂取が原因となる方も少なくなく、糖質の過剰摂取から肥満になられている方がたくさんいらっしゃいます。そんな糖尿病患者に対しても有効ということから「減量効果」をうたっているのだと思われます。
糖質制限食を始めるにあたり私は「医師が治療食として勧められているのだから安全性は高いし、肥満にも有効ならば試して見る価値はある」と思ったのです。
しかし実際は、糖質制限を行い始めて1年を経過した時点で、メリットを感じた反面、デメリットを感じることも出始めていました。それは精密な血液検査を受けたで明確になっていきました。
糖質制限のメリット・デメリット
今振り返ってみると、糖質制限を行ってみて思ったのは、悪いことばかりではなく、もちろん良い点もあったこと。糖質制限を始めた初期は体重が落ちることがうれしくて、どんどん糖質摂取の制限量を強めていってしまったことにありました。この効果についつい気を取られ、自身の体の中身が異常な状態になっていることに気付けませんでした。
<良かったと感じたこと>
●体重が軽くなり腰痛や膝痛が軽減された
●洋服のサイズが2つ落ちた(3LからLサイズに)
●花粉症がほとんど出なくなった
●腹囲が落ち、メタボに引っかからなくなった
●血液検査で中性脂肪(TG)が低くなった ※但し、基準値下限を下回っていた
<悪くなったと感じたこと>
●肌の質感が悪くなった、小じわが増え、ハリがなくなった
●爪が薄くなってジェルネイルが出来なくなってしまった
●髪のコシがなくなり、細くなった
●抜け毛が増えた
●コレステロール値(LDL)が高くなった ※基準値上限を超えていた
中性脂肪低値はいいの?
「良かったこと」に中性脂肪の低値を当時はいいことと思っていましたが、下限値以下、今思うとやはりこれは低すぎであったと思います。一番低かった時には30台しかなく、40を切っていました。しかし、中性脂肪が低値であるにも関わらず、体脂肪率はこの時点でまだ30%ありました。まだまだ減らす余地はぜんぜんある。だけど中性脂肪は基準値以下。そんなおかしな状態になっていました。
それでも調子よく生活出来ていた
糖質制限で体調が良くなったように思っていました。血液検査の結果についても、基準値枠を外れるものがあっても、体感がよいのだから問題ないと思っていました。
しかし、徐々に私の体の中では、異変が生じ始めていたのです…。