2024年3月、ついに日本国内でも「フリースタイルリブレ2」の販売が開始されました!アメリカやヨーロッパでの販売から遅れること約3年。ようやく日本でもリブレ2が使えるようになりました。
- 海外では2020年に販売開始されているリブレ2
- フリースタイルリブレ2を購入しました
- リブレ2センサー本体は同厚同サイズ
- リブレ2は1分ごとに自動計測しアプリへ送信
- より詳しいデータはリブレViewで確認
- 家族の数値を遠隔監視するリブレLinkUP登場
- 実際の穿刺血糖値と比較してみました
海外では2020年に販売開始されているリブレ2
2021年2月にブログを投稿した時点では、日本での「フリースタイルリブレ2」は未販売で、販売の時期なども未定として公開されていませんでした。
しかしその頃、アメリカやヨーロッパでは、既にリブレ2が2020年から販売開始されており、さらにヨーロッパにおいては、その後続モデルとなる「リブレ3」の販売許可申請が下りたとのニュースが報道されていました。
あれから約3年。ようやく日本でフリースタイルリブレ2が、2024年3月に販売開始されました。何故こんなに日本での販売開始に時間がかかったのか?私個人の推測でしかありませんが、日本での高度管理医療機器の販売には、その申請に大変な手間と時間を要するようです。そのために海外と同時期に申請を開始したとしても、こんなにも時間がかかってしまったのでは?と考えます。(あくまでも私の推測です💦)
フリースタイルリブレ2を購入しました
私は非糖尿病で、現時点での特定健診では特に異常なしの健常者です。しかし、過去に厳しい糖質制限を行った際に耐糖能が低下し、少しの糖質を摂取するだけで大量のインスリン分泌を起こすようになり、それが原因となり急激な低血糖状態をたびたび起こすようになりました。その時にはめまいやふらつき、ひどい時には意識不明で倒れたこともあり、大変危険な深刻な症状となってしまいました。
その時、その治療としてのリハビリのため、当時販売が開始されたばかりのフリースタイルリブレを医師の指導の元装着し、使い方を長期に渡り、習った経験があります。
それをきっかけに、私の祖母と父が糖尿病と境界型糖尿病でもあることから、耐糖能が正常化した後も、フリースタイルリブレを自費で購入し、年に2回程度、食後のインスリン分泌の状態を自己責任においてチェックするようになりました。
そして今回、リブレ2の販売開始を知り、2024年6月に早速リブレ2を購入して装着してみました。
「リブレ」では専用読み取り機(リーダー)を持っていて、穿刺による血糖値測定やケトン体測定も行っていましたが、今回リブレ2では費用もかかることからリーダーの購入は断念し、リブレLinkのみで糖濃度を計測することにしました。
リブレ2のパッケージには「リブレ2リーダー専用」とありますので、リブレリーダー(旧型)でのスキャンは避けました。(もしもセンサー不良を起こすと怖いので💦)
リブレ2センサー本体は同厚同サイズ
写真の左側はリブレ、右側は装着前のリブレ2センサーです。見た目の大きさや厚みは全く同じでした。現在ネットサイトでは、両方のモデルが売られており、リブレ2の方が1000円ほど高いという状況です。今後、アボット社での旧モデルの在庫が無くなれば、リブレ2のみの販売になっていくかと思われます。
旧モデルとなるリブレでは、リブレLink(スマートフォンアプリ)が4年近い後発リリースだったため、ほとんどの方がリーダーも購入されて使用していたかと思いますが、今後はリブレLinkの普及から、リーダーなしで計測される方が大半ではないか?と思われます。しかし、スマートフォンが扱いづらい高齢者や、頻繁に読取りしたい方でスマートフォンのバッテリー残量が気になる方などには、やはり専用リーダーが必要になるのでは?と思います。
リブレ2は1分ごとに自動計測しアプリへ送信
見た目の大きさや厚みに変更は全く無かったリブレ2ですが(左がリブレ2)、旧モデルからどのような点が変わったのか?を実体験してみるため、早速装着してみました。(太い腕でお恥ずかしいですが💦)
スマホにインストールするリブレLinkについては、旧モデルと共通で、最新状態に更新しているだけでOKでした。(私はAndroidで現在OS13使用)
センサーを装着して、穴からの出血がないことを確認し、念のためセンサーが落ち着くまで1時間ほど経過してから開始スキャンしました。(装着時にセンサーの針が曲がっていたりすると強い痛みを感じたり、穴から出血することがあります)なので装着してから約2時間後から計測開始です。
まず、なんといっても驚いたのが、毎回毎回スキャンしなくても、1分ごとにセンサーから糖濃度数値がスマホアプリに自動で送られてくることでした!
パッとスマホの画面(アプリ)を見るだけで、今現在の糖濃度を見ることが出来ます。これ、会社員さんや学生さんにはうれしい機能ではないですか?いちいちスマホをセンサーにスキャンしなくても数値がわかるのです!授業中や仕事中にごそごそしなくても、詳しい数値が見れます。
旧モデルのリブレでの自動計測値は、15分ごとの計測値を平均してグラフ化していたのですが、リブレ2では1分ごとに自動計測され、アプリに数値が送られるので、かなり正確な糖濃度を記録していると言えます。
ただし、リブレViewでの日別記録に値を数字で記録するためには、やはりその都度スキャンしないといけないのですが、今現在の値を見ることが出来るので、助かりますね。
メーカーサイトを見ると、センサーとスマホが6M以内にあれば、アラート通知も受信されるようなので、これはかなり便利。
旧モデルではスキャン実行が8時間しなければ自動計測値も記録されないので注意が必要でしたが、リブレ2ではこのようなことがないので、ついついスキャンを忘れてしまう方でも、近くにスマホやリーダーを持っていれば、記録が途絶えることがなくなります。なので、高齢者の方や小さいお子さんには、うれしい機能だと思います。
より詳しいデータはリブレViewで確認
リブレView(リブレビュー)での日別記録では、1時間に最大4回までのスキャン数値の記録と、食事などのメモ、糖質量の記録を見ることができます。食事マーク(🍎)を入れておくと、その後の最高値が□で囲まれて表示されます。リブレViewでの機能については旧モデルのリブレとリブレ2では特に変わりありませんが、リブレLinkでこまめに数値を確認し、リブレViewで記録を残す、としておけば、よりきめ細かい把握が可能かと思います。
上記はリブレセンサーをリブレ専用リーダーで読み取り、それをPCに接続してデータを保管した時の日別記録になります。リブレ専用リーダーの場合、スキャンした全数値が記録として残り、アウトプット出来たんですよね。
今回のリブレ2専用リーダーは購入していないので計測していませんが、リブレ2専用リーダーで全数値が記録できるかは、また機会があれば検証してみたいと思います。
家族の数値を遠隔監視するリブレLinkUP登場
高齢者の方や子どもさんがリブレセンサーを装着している場合、その際に使用するスマホアプリ【リブレLink】(リブレリンク)を遠隔で確認することが出来る【リブレLink UP】(リブレリンクアップ)が登場しました。
こちらは糖尿病患者さんなどでインスリン投与のタイミングなど、ご本人が判断しづらい場合、リブレLinkUPで一緒に介助者が確認し、助言してあげることができます。
ご家族内でリブレセンサーを使用されている方がいらっしゃる場合は、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか?
実際の穿刺血糖値と比較してみました
今回のリブレ2装着時にも実際の血糖値を計測し、比較してみました。私は毎回、この比較を実施しています。X(旧Twitter)でも毎回投稿していますが、リブレは【血糖値】を計測しているのではありません。正式には細胞間の間質液の糖濃度を計測しています。そのため、間質液内に入ってきた糖と、血液内の血糖値を測るとでは、若干の【乖離差】が生じます。血液内にグルコースが入っていく時間と、間質液内にグルコースが入っていく時間とではタイムラグが生じるからです。
また個人差によりこのタイムラグが大きい人、小さい人や、入っていきやすい人、入っていきにくい人もおられるのではないかと思います。
それを時々SNSでは【センサーの誤差だ】という方がおられますが、実際に、本当に【物理的な誤差】なのか、それともタイムラグや体質による【乖離差】なのかを見極める必要があるかと思います。それを判断するための手段として、私はこの血糖値と糖濃度の比較は大切だと考えています。
私の場合、いつもだいたい10−20くらいの乖離差が毎回生じています。なので今回も計測してみましたが、だいたい想定内範囲でした。なので「今回も許容差、糖濃度プラス10程度が血糖値」と考えて良いだろうと判断しました。
今回の2週間の装着時の間、何度か血糖値を穿刺測定しましたが、最高値を記録した際、だいたいが【糖濃度=血糖値】に近い状態でした。なので今回は0-10程度の乖離差で収まっていたように思います。この辺も、もしかするとリブレ2の精度が上がった、ということかもしれません。
今回の装着で感じたのは、思っていたよりも、リブレ2はかなり使い勝手が良くなったように感じました。また秋くらいに計測してみたいと思います。