フリースタイルリブレでダイエット

非糖尿病人が時々血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【日本人の食事摂取基準2020年度版】が公開されました

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昨年の2019年9月に大阪で行われた厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」の研修会に参加してきました。この研修会は、北海道・宮城・東京・愛知・大阪・岡山・福岡と、7都市で開催されました。5年ごとの改定における策定発表前の研修会です。

 

大阪会場の研修会に参加してきました

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今回の研修会は8月から参加者を募集していましたが、東京会場のみ、参加者が多いため2日間実施されていました。

私が参加したのは大阪会場。マイドーム大阪の会議室研修室展示会に使用される一番大きなフロアで実施されました。スクリーンは3台設置され、1000人以上の参加者がおられました。

参加申込は「日本栄養士会」のサイトにおいて、8月1日から公募されていました。特に参加資格はなく、参加費用も無料です。

私は栄養士関連の資格は所持していませんが、保健指導や栄養指導を行う関連企業で事務のアルバイトとして勤務しています。そのこともあって、趣味の範疇ではありますが、独学で栄養学を勉強しています。

前回の研修会について(2015年度版の策定の際)、管理栄養士の資格を持つ友人から、研修会には資格がなくても参加できるという話を聞いていたので、今回の研修会には(5年ごとの開催です)ぜひ参加したいと考えていました。募集時期を把握していたおかげで、公募が始まってすぐに申し込む事が出来ました。

当日の会場での周りの席の方の話を聞いていると(聞こえてくる)、保育園幼稚園学校の給食関係者の方や、病院老健施設の給食関係者の方など、食事提供事業の参加者が多い様に感じました。

研修会は午後12時から始まり、3時間ほぼぶっ通し(笑)講師の先生は息つく暇もないくらいの喋り通しの3時間でした。スライドも次々走る走る!

トイレ休憩が20分ほど?あったのみで、先生方もとにかく前回から変更になった点を大急ぎで解説するということでしたが、とにかくボリュームがかなりありますから、時間が全然足りない足りない💦

うっかり聞き逃しては大変と、参加者の方々も必死に聞き取っておられていました。

しかし、長丁場でもそこはプロの講師陣。大変わかりやすく、時には面白く解説して下さり、あっという間の3時間でした。配布されたテキストにポイントを書き込むのも必死でした。

研修会開催当日のスケジュール

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メイン講師は東京大学大学院の佐々木敏先生

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メイン講師は、東京大学大学院医学系研究科教授、医学博士でもある、佐々木敏(ささき・さとし)先生。月刊誌「栄養と料理」にも寄稿されている、日本における最も栄養学に精通されている医師と言っても過言ではないと思います。(私も著書を持っています)

講義1・講義2がメインの講義になりますが、こちらを佐々木先生が行い、所要時間が約2時間。

東大で教授職に就かれておられているからか、本当に話がお上手でびっくり!佐々木先生の軽快な口調のおかげで、最初の2時間は全く眠気もなく、どんどん引き込まれるようにお話を聞くことが出来ました。

2020年度版の使用開始は令和2年度から

日本人の食事摂取基準(2020年度版)の使用期間は、令和2年度からの5年間とされています。(2020年4月~)

その為、実際に保健指導などで使用開始となるのが令和2年の4月からとなります。

使用開始にあたり、今回の改定における概要と報告書は下記のサイトで紹介されています。

www.mhlw.go.jp

2015年度版からの大きな改訂点について

今回の策定に当たり、2015年度版から大きく変更された点は下記の通りとなります。

<健康長寿社会の実現に向けて>

きめ細かな栄養施策を推進する観点から、50歳以上について、より細かな年齢区分による摂取基準を設定

高齢者のフレイル予防の観点から、総エネルギー量に占めるべきたんぱく質由来エネルギー量の割合(%エネルギー)について、65歳以上の目標量の下限を13%エネルギーから15%エネルギーに引き上げ
若いうちからの生活習慣病予防を推進するため、以下の対応を実施。
●飽和脂肪酸、カリウムについて、小児の目標量を新たに設定
●ナトリウム(食塩相当量)について、成人の目標量を0.5 g/日引き下げるとともに、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的とした量として、新たに6g/日未満と設定
●コレステロールについて、脂質異常症の重症化予防を目的とした量として、新たに200 mg/日未満に留めることが望ましいことを記載。

<EBPM(Evidence Based Policy Making:根拠に基づく政策立案)の更なる推進に向けて>
食事摂取基準を利用する専門職等の理解の一助となるよう、目標量のエビデンスレベルを対象栄養素ごとに新たに設定

2015年度版と比べると、対象年齢層をより細分化し、値や数値についてもより明確化されているものになり、より具体的な指導に活かせるものになったと考えられます。

報告書の全文はこちらから

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書

改訂された中で今後大きく影響するものは?

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やはり「ナトリウム(食塩摂取量)」ではないかと思いました。(私の個人的な感想ですが)

今までは(2015年度版)、男性8g/日未満、女性7g/日未満とされていましたが、2020年度版からは更に0.5g減となり、男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満を目標量とすることになりました。

日本においてはその国民性による食生活の志向によって影響を受けている方も多く、糖尿病患者1000万人時代がやってきたと言われていますが、高血圧患者はその倍ともいわれています。

その為、高血圧症を予防する観点から、更に高い目標値を設定したと思われます。

以前の10gから8gになった際の保健指導や栄養指導も大変だったと聞いていますが、今回その値がさらに厳しくなりました。上手に理解・実践してもらえるよう、食事指導のアドバイスに工夫が必要となりそうですね💦

また今回の変更では、年齢区分にも変更があります。幼児層と高齢者層が細分化されましたので、保育園や幼稚園など幼児栄養指導に関する業務の方や、また成人保健指導に置いて、高齢者の栄養指導に関する業務の方も注意が必要となります。ぜひ報告書を一読下さい。

研修会に参加される方へのアドバイス

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こちらは今回の研修会で配られた資料で、私が実際に使用したものです。職場の管理栄養士さんたちが研修会の当日、事業に出勤することになっていて参加できなかったために、私の資料を後日コピーして配布することになっていました。

その為に私がやっていたのは

①ラインマーカーは蛍光の黄色で。(コピーしても写りません)

②メモ書きは付箋に書いて貼る。(コピー時にはがすことが出来ます)

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③付箋も色違いのサイズ違いを持って行っておくと便利です。

研修会に参加すると色々と業務において利点があります。

研修会〜使用開始までの間に色々と前もって準備が出来るという点です。使用開始前の期間に作成する必要がある配布資料などについては、変更の脚注を入れたり、書き換えが出来るように予め用意が出来ますし、カロリー計算のソフトなどを使用されている方については、事前に変更対応する修正が出来ます。

4月からの使用開始に焦らず、前もって準備をすることで、業務の現場に支障なく対応が出来ると思います。

次回はまた5年後になりますが、興味ある方はその半年前の研修会の時期にチェックしてみてください。