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非糖尿病人が時々血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【1日1食】その①「健康的な食事法」といえるのか?

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世にはたくさんの【食事法(ダイエット)】が【健康法】として紹介されています。その中に「1日1食」の食事法を勧める方がおられます。「空腹を我慢できれば、大きな効果が得られる」とうたう「1日1食」の食事法は、果たして「誰もに合う健康的な食事法」といえるものなのでしょうか?

 

1日1食ダイエットは健康的な食事法?

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1日1食にすることで「痩せて健康になる」「デトックス効果が得られる」「空腹で細胞を若返らせる」というような理論からこの食事法を推す方がいます。近年は1日1食を勧める健康本がベストセラーにもなっています。

その著者やSNSで1日1食を勧められている方のプロフィールを拝見すると、ご本人も実践され、過食を抑制出来るようになったり、過体重から標準体重に戻れたり、不健康な生活習慣を変えられた、生活習慣病から健康を取り戻した、等の内容が書かれています。

「自分がこの食事法で不健康を改善できたから、皆さんにもぜひ勧めたい」という思いでの【推し】ではありますが、果たして「1日1食」という食事法(ダイエット)は、万人に合う健康的な食事法といえるのでしょうか?

1日1食はかなり過激なダイエット

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「1日1食」という食事法は、実際にはかなり厳しい食事制限を行う食事法だといえます。

一般的には「1日3食」食べられている方が多いのでは?と思われますが、職種や家族に合わせた生活を送られている方は「夜勤があるから、1日4食」と1日の食事回数が多い方や、逆に「勤務時間が遅いので1日2食」と食事回数が少ないという方もおられるかもしれません。

もちろん「3食食べていれば健康か?」とはいい切れない場合もあり、3食のその内容や摂り方によっては、1日3食も不健康な食事法となってしまう場合があります。

しかし、そのような場合と比較しても「1日1食」は、1日の食事量を大幅に減らす、かなり厳しくカロリー摂取制限するものであるということは、お解りになると思います。

では「食事回数は関係ない」としても、普通に会社や学校に通勤・通学し、仕事や勉強で脳をフル回転させて使い、適度な運動や散歩・家事育児を行うなど、一般的な日常の運動負荷がかかる生活を送る方の食事法として、「1日1食」はそれらのエネルギーをまかなえる健康的な食事法といえるのでしょうか?

人は何も運動をしなくとも(極端に言えば寝たきりでも)、生命を維持するためのエネルギーを消費する「基礎代謝分のエネルギー」と、日常生活を営むための「活動で消費するエネルギー」を必要とします。果たしてこれらのエネルギーを「1日1食」で補えるのでしょうか?

農林水産省が推奨する1日に必要とされるエネルギー量は、活動量の少ない女性で1400~2000キロカロリー、男性では2000キロカロリー程度とされています。

一日に必要なエネルギー量と摂取の目安:農林水産省

これらから考えても1日1食で、1400~2000キロカロリー(減量目的で数割少なめと考えても)ものエネルギーを摂取するのはなかなか大変なことです。

食べるという行為だけでなく、消化吸収の面から考えても、一度にたくさん栄養摂取することで、身体に負担がかかるのでは?と思われます。

このように数字から見ても、1日1食を行うのには、食事の内容や摂り方においても慎重に検討する必要がある、極端な食事制限を行う危険を伴う可能性がある食事法ではないかと考えます。

1日1食は痩せて当たり前の食事法

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単純・シンプルに考えれば1日1食は、1日3食から比べれば「1/3」の量しか食べないのですから、正直「痩せて当たり前」のことだと思いませんか?(笑)

ましてや過体重や食事の過剰摂取の状態の方だったなら、それだけ極端に制限することになるのですから、それまでの摂り過ぎたためによって現れた不健康要素は、大幅に改善されるのではないか?と想定されます。

「1日1食で健康になれる」というのも、栄養の過剰摂取状態から見れば、「極端に摂り過ぎていた摂取カロリーを抑え、通常のカロリー摂取量になった」ことで、見た目が「痩せる」というような外見的な結果であると考えます。

単純に言えば「食べていない」のですから、制限を長く続ければ痩せて当たり前と言えるかと。

では「痩せることを目的」として、1日3食食べていた方が1日1食に替えたとします。食事の内容は栄養の偏りなく、バランスの良いメニューを選択するとしても、それまで食べていた1日の食事量がいきなり1/3になるのですから、1日の活動量が同じであれば、痩せていくと考えられるでしょう。

いきなり「1日1食」にすれば、今日明日から体重は減り始めるでしょうが、精神的なストレスについてはどうでしょうか?

体重という目に見える数字の結果はすぐにも現れますから、減ることに対する喜びで、しばらくは長時間の空腹も我慢できるかもしれません。食べられないストレスも体重が減る喜びの方が勝れば、食べられない我慢も苦にならないという方が多いかも。

しかし、それまで自由に食べていた習慣や嗜好は、なかなかそう簡単に変えられるものではありません。

最初は我慢できても次第にその空腹感から、1食が次第に大食い・過食になったり、つまみ食いや間食が増えていく可能性があります。

また「食べない減量」では長期的に続けると、体重が減り続けないように体が制御をかける可能性があります。

1日1食しか食べないことで、体は「次まで23時間近く栄養が摂れない」と対応するようになるといわれていて、その1食分の栄養で足りるように、代謝を抑制するようになるのです。体は「当面、少しの栄養しか入ってこない」と判断し、代謝を省エネルギーモードに切り替える可能性があるのです。

食べていないのに減りが悪くなる、遅くなるようになると、次第に

「こんなにも食べていないのに、体重の減りが遅くなった」

と感じるようになるかもしれません。

そうなると「食べない選択」は「食べられない現実」の方がストレスを感じる様になり、次第に食べられないことに対して、ストレスを増幅させることになりかねません

「1日1食」はシンプルに痩せる食事法ではありますが、大変ストレスを伴いやすい食事法であると考えます。大きなストレスは最終的には、リバウンド(継続不能)を招きやすくなります。

1日1食で1日に必要な栄養は摂取できる?

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朝昼晩と3食を食べていた内容そのままに、2回分の食事を止めることにした場合、残る1回の食事で1日に必要とする栄養素を摂取することはできるでしょうか?

これまで2食3食を食べていたからこそ摂れていた数々の栄養素は、摂れなくなってしまうのではないでしょうか?

では「食事回数は減らすが、食事内容は栄養バランスを考えたものに変える」とします。今まで食べていた食事量も内容も、がらっと変わる事になるでしょう。

それまで3食の内の1食・2食は好きなものを食べ、残りの食事で栄養バランスを考えた食事にするなど、1日に摂取する栄養の帳尻合わせを3食の中で調整してきたというような方においては、それが出来なくなります。

1食で1日に必要とされる栄養素の全て摂取することはかなり難しいと思われますので、仮に週単位でメニューを考え、補っていく方法に変えたとしても、わずか7食で1週間分に必要な全ての栄養素を摂るのはかなり難しいのではなないかと考えます。

そうなると食事だけで栄養を得ることは難しくなりますから、栄養補助食品(サプリメント)も摂取しなければならない状態になるのではないかと思われます。

ビタミンに依存する食事法になりかねない

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サプリメントの摂取については賛否両論あるかと思いますが、私個人においては、過去の糖質制限実施時代に「メガビタミン(大量のビタミン剤を摂取する健康法等の通称名)」といわれる健康法に取り組んでいた時期があり、その時「多種のサプリメントを大量に摂取しても、根本的な不健康状態を改善する解決法には至らなかった」という経験があります。

数カ月間試してみた結果から、メガビタミンは私には必要ない健康法だとして、以降は「栄養は食事での摂取を基本とし、それでも足らずが生じる場合にだけ栄養補助食品を摂る」という考えに変わりました。

ですので基本となる食事を摂らずしての「不食をサプリメントで補う」(生活上での理由で一時的な場合を除き)という、【食事をサプリメントに置き換える】ことは基本的には健康的な食事法ではないと考えています。

本来、栄養摂取はサプリメントではなく、食事から摂取する事が、消化・吸収・代謝的にも一番体への負担が少ないと考えます。長期的に「食事を摂らず、その分はサプリメントに置き換える」ということは、健康の面から考えれば本末転倒ではないのか?と考えます。

これらのことから、1食で1日に必要な栄養の摂取することはとても難しいと思います。

1日1食は過食を起こす可能性が高い

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これまで好きな時に自由に食べたいものを食べてきた嗜好を、いきなり1日1食に変えることにストレスを感じるようになる方も多いのでは?と思われます。

「食べることが好きで、体に悪いと解っているのに、食べるのを止めること・抑えることができなかった」からこそ、過体重や過食という状態になってしまったのでは?と思うのです。

しかし一念発起し、強靭な精神力で立ち向かい、食事量も食事内容も変え、1日1食で減量に成功できたとします。

しかし、痩せて標準体重になった状態を長期的に維持継続できる方は、ごく一部でとても少ないのでは?と思われます。

もしそれが容易に誰にでもできるならば、この世に「肥満症」や「過体重」の方はいなくなるのでは?と。

●長年染み付いた食への嗜好

●長時間の空腹時間との付き合い方

●世にあふれる食の誘惑

●人間関係にも影響する食のあり方

●1食で1日分の栄養素の摂取

これらのことを無理せず我慢せずに、ノンストレスで長期実施できれば「1日1食」の食事法は健康的な食事法だと賛同する人も増えるでしょう。

しかし、実際には「やせ我慢」はそう長続きはしません。

一時的には痩せた体型を維持できても、食欲を無理に抑え続ければ、いつかはその抑制は効かなくなる時が来ると思われます。

●1日1食が、再び2食・3食と増えていき、元に戻る

●間食をしてしまうようになる

●1食の量が増えてしまうようになる

●脂質や糖質が偏ったジャンクな味の濃い食事が増えるようになる

…など、次第に1日1食のルールが崩れ出すかもしれません。それを元に戻すことはなかなか難しいといえるでしょう。

我慢する・無理をするといったような「精神力で抑えつけないといけないような食事法」は健康的とはいえないと思います。

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【1日1食】その②「健康的な食事法」といえるのか? - フリースタイルリブレでダイエット