フリースタイルリブレでダイエット

非糖尿病人が時々血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【水溶性食物繊維と不溶性食物繊維】高血糖や大腸がん予防に効果あり

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その昔は「栄養の無いもの」とされていた食物繊維ですが、高血糖を抑制したり、大腸がんの予防に効果があることなどが報告されており、現在では糖尿病患者数が潜在数を含めて2000万人、がん罹患数の一番多いのが大腸がんということから、その有用性に大きな注目を集めています。

 

今注目されている栄養素【食物繊維】

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ひと昔前は「食べ物のかす」や「不要なもの」といわれていた食物繊維ですが、近年は健康な状態を維持するためには、なくてはならないならない栄養素といわれています。

アメリカで長年人気のダイエット法(食事法)である地中海式ダイエットやダッシュダイエット(DASH食)でも、全粒粉穀類や豆類、野菜や果物を多く摂るよう勧めるのは、食物繊維摂取を推奨しているからです。

食物繊維は食事の際に起こる急激な血糖値の上昇を抑制したり、水分を多く吸収して腸内を移動することから、便をかさましし、腸内を環境を良い状態に保つことで、大腸がんの抑制になるともいわれています。
食物繊維はその他の栄養素と異なり、分解吸収されずに大腸まで到達し、便として排出されます。そのため「腸の掃除屋」ともいわれています。

最近では食物繊維が健康維持や病気予防に効果があることが注目されるようになり、水溶性食物繊維(難消化性デキストリン等)を加工した健康食品なども多く販売されるようになりました。粉末そのもののイージーファイバーや賢者の食卓、インスタントコーヒーに混合したものやビールに含まれるものなども)

粉末やゼリー状に加工された栄養補助食品を食前に摂ることで、血糖値を抑制するという効果があるといわれています。

しかし、食物繊維は特に珍しい栄養素ではなく、多くの食品に含まていますので、少し意識すれば日常の食事で摂取することが出来ます。多く食物繊維を含む食品を数点、毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

大腸がんは男女ともの多く罹患するがんです

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国立がん研究センターの発表の資料によりますと、2016年の「新たにがんと診断された男女別・部位別患者数」では、「大腸がん」は男女ともベスト3に入る部位となっています。職場での健診などにおいても、大腸がん検診を行っている組合等は少ないので、市町村の住民健診や人間ドックでぜひ定期的に大腸がん検診を受けていただきたいと思います。

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大腸がんは胃がんのように自覚症状も少なく、乳がんのように自己触診も出来ない部位ですので、検診を受けなければなかな判明しにくいがんです。大腸がんの一次検診は採便による潜血検査となりますが、自己診断において痔等と勘違いし、見逃してしまうこともあります。大腸がん検診で正しい診断を受けるためには、痔の場合は適切な治療を受けてから、大腸がん検診を受けることをおすすめします。

大腸がんの予防においては、大腸がん検診を定期的に受けるということと、普段の食生活の中で食物繊維を多く摂り定期的な排便を促し、大腸内の滞便を防ぐことが必要になります。

食物繊維には不溶性と水溶性がある

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食品の栄養成分表示では、糖質と合算されて「炭水化物」として表記されることの多い食物繊維。食物繊維は消化酵素で分解されず、小腸で吸収されない栄養素です。食物繊維は大きく分けて2つの種類があり、水溶性(可溶性)と不溶性に分かれています。

水溶性は水分を含むとゼリー状になり、その他の栄養素の吸収を緩やかにし、不溶性は水分を吸収して便をかさ増しし、大腸内の掃除をしてくれると言われています。

また近年では食物繊維は腸内細菌のえさにもなると言われており、その腸内細菌が排出する短鎖脂肪酸が、大腸内の腸壁を保護したり、便の滑りをよくするとも言われています。

これらのことから、「単に食物繊維を摂ればいい」ということではなく、水溶性と不溶の両方をバランスよく摂取することが大切といわれています。

穀類・豆類は食物繊維が圧倒的に多い

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日本食品標準成分表より、食物繊維の多い食品をピックアップし、水溶性と不溶性の割合を比較してみました。(可食部100g中に含まれる食物繊維量(g)です)その結果、穀類と豆類に食物繊維が多く含まれていることが解りました。

昔は「食物繊維=野菜」(食物繊維イコール野菜)というイメージが大きかったのですが、実際には豆類・麦類に多く含まれています。

これらのことから、血糖値の急激な上昇を抑えてくれたり、大腸内の環境をよくするためには、豆や麦類を意識してしっかり摂ることが大切だと思います。

特に最近は「大麦」に注目されていて、「もち麦(大麦)」を白米に足して雑穀ご飯として食べたり、手作りパンも「はだか麦(大麦)」の粉を使って作られている方を見かけるようになりました。

野菜を積極的に食べて食物繊維摂取量を上げる

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根菜に多く含まれており、葉野菜などは比較的含有量が少ないものが多くなっています。根菜は特に皮部分に多く食物繊維を含みますので、出来れば無農薬や減農薬野菜の根菜を「皮ごと」調理して食べると食物繊維もその他の栄養素も多く摂れることになると思います。

また根菜には水溶性食物繊維の割合が高いものも多いので、葉野菜などと組み合わせて取り入れたい食材ですが、根菜には糖質量が高いものもありますので、水溶性が多いからとやたらとたくさん摂り過ぎないように注意も必要です。

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キノコ類にも多く食物繊維が含まれていますので、意識してしっかり摂りたい食材です。かさもあるので、食べると満腹感が得られ、ダイエット中にもおすすめです。

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果物や乾物、海藻類にも食物繊維を多く含む食品がたくさんあります。特に乾物などは保存もきくので、生鮮が手に入りにくい時などは、上手く乾物も合わせて活用し、食物繊維を摂取したいものです。

毎朝のヨーグルトに干しいちじくやきなこをトッピングしてみるだけでも、手軽に食物繊維を増やすことが出来ますし、味噌汁の具材にわかめと豆腐を入れることでも、食物繊維の摂取量アップになります。

食物繊維が多い食品ランキング

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個人的に可食部100g中に含まれる食物繊維量のランキングを作ってみました。これらを見ると、主食は全粒粉系のライ麦を使ったパンやオートミール雑穀ご飯やもち麦ご飯がおすすめ。副菜には豆類野菜類をしっかり食べて、特に根菜は皮ごと調理して食べる、といったことを意識すると、しっかりと食物繊維を摂ることが出来そうです。

私はちょっと苦手なのですが、毎朝納豆を食べるのもおすすめ。納豆にはカルシウムも多く含みますので、一石二鳥ですね。

お腹が弱い人は水溶性比率を高く摂る 

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便の状態を良くしたい、便秘を改善したいと、食物繊維を多く含む食品を意識して食べるようにしたら、逆に下痢を起こしたり、便が出にくくなったり、お腹がものすごく張るようになってしまう、というがおられます。

その多くの場合、不溶性食物繊維を多く摂られているようなのですが、胃での消化には個人差があり、消化力が弱い方が繊維質をたくさん摂り過ぎると、消化不良のまま小腸へ送られてしまい、便秘解消にと摂った多量の食物繊維が、逆に排便障害を起こしてしまうケースがあるようです。

その様な場合は一度の食事でたくさんの食物繊維を摂るのではなく、一日の中でまんべんなく食物繊維を摂るようにしたり、不溶性食物繊維の摂取割合を控えめにして、水溶性食物繊維の割合を上げて摂るように意識してみてはいかがでしょうか?

先に作成した表には、水溶性比率も掲載しましたので、食物繊維を含む食品中でも、水溶性比率が高いものが摂るのをおすすめです。

その中でも私のおすすめは、もち麦です。もち麦は食物繊維を多く含む食品ですが、中でも水溶性食物繊維を多く含む穀類です。白米に混ぜて炊けば、一日の中での摂取割合も調整しやすく、少しずつ混ぜて炊いてみることから始め、大丈夫そうであれば、その混ぜる量をじょじょに増やしていく事が出来ます。

また、家族に「麦ごはんは苦手」という人がいても、炊飯器で白米に混ぜて炊いた場合、炊きあがり時にもち麦は上に浮いて炊きあがることから、混ぜる前に取り分ける事が可能です。

ご飯に混ぜることが苦手な場合は、もち麦だけを茹で、トッピングとしてサラダやスープの具材として足すことも可能ですので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?