フリースタイルリブレでダイエット

非糖尿病人が時々血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【ファスティング】断食や長時間の空腹後の食事で血糖値を上げないようにする食べ方

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断食(ファスティング)あとの食事で糖質量の多いものを食べると、食後血糖値がいつもより上がりやすくなることが解っています。また断食後だけでなく、忙しくて食事が取れなかったり、1食抜いてしまった後などの「空腹時感が長かった」後の食事についても同様に高血糖を起こしやすくなるため、糖質量を少なめにした軽めの食事を摂るのが良いとされています。しかし急な食事のお誘いや付き合いの飲み会などがあると、そうもいかない時もありますよね。そんな場合におすすめなのが「食事前のプレ糖質摂取」です。

 

食事前のプレ糖質摂取って?

「食事前のプレ糖質摂取」(ネーミングは私が勝手にしていますが)とは、空腹時間が長かった後に本格的に食事を摂る際、食前に少量の摂食(糖質摂取)をすること。食事前に「糖質のプレ摂取」を行い、追加インスリンを本格的に分泌させる前に、先行してインスリンを少し出し始め、高血糖を抑制しようというのが目的です。

この方法については、私のかかりつけ病院で教えていただいた方法です。院長先生も自ら長期に渡りフリースタイルリブレを装着され(時には両腕に着けていることも)、実践方法やその効果をご自身で実験され、患者さんへの詳細な計測指導をされています。

私自身もリブレを着けるようになって解ったのが「空腹時間が長い後の食事では、血糖値が上がりやすい」ということでした。急激な高血糖は、場合によっては反応性低血糖(機能性低血糖)を招きやすくなります。高血糖を回避する防止策として教えていただいたのが「食事前のプレ糖質摂取」でした。

プレ糖質摂取の内容と摂り方

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「プレ糖質摂取」は、本格的な食事の30分ほど前に、軽く10~15g程度の糖質を摂取し、本食事を始めていきなりインスリンを出すのではなく、先に少しインスリンを出し始める、という「軽い間食」のような食事を意味します。

食事を摂り始めるまでの時間が30分しかありませんから、飴やチョコレート、蜂蜜やジャム、ジュースなど、素早く血糖値をあげてインスリンを出し始めるような「でんぷん質ではない糖質」(単糖や二糖類などを中心に)を摂るようにします。

通常、空腹時にも微量のインスリンが分泌されていますが、食事を摂るとそこに追加インスリンが分泌されますが、長かった空腹時の状態から、「急に・久しぶりに」糖質を摂取すると、急速に血中へと取り込みがおこり、高血糖を起こし追加インスリンも大量に分泌されやすくなるようです。(もちろん、この症状については個人差があり、当てはまらない方のいらっしゃいます)

私は会社勤めなので、昼食前にプレ食を摂るのが勤務形態上難しかったので、マイボトルに「砂糖入り紅茶」を持参して(ボトル半分飲めば糖質10gになるように調整したもの)昼休みの30分前に飲むようにしていました。また休みの日や外出時には、氷砂糖やぶどう糖などを携行して摂るようにしていました。

この「プレ糖質摂取」を行うようになってからは、朝食を抜いた「16時間ファスティング」あとの食事を摂っても、それまで起こしていた高血糖をかなりの割合で抑制できるようになりました。(体調が悪い日などは、失敗する日もあります)

実際にプレ糖質摂取を行った計測結果

先日、24時間ファスティング明けに行った「プレ糖質摂取」を実施して夕食を食べた際の血糖値の推移をご紹介します。

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本当ならリブレ(センサー)を装着できるとよいのですが、非糖尿病人で保険適用もない私の場合、血糖値測定に関する機器は全て全額自己負担となってしまいます。しかも、センサーひとつ8000円の2週間使い捨てという、なかなか高額な実験はそう頻繁にする訳にもいかず、普段はセンサーチップを使用し、末梢血での穿刺計測を行っています。

チップで計測をする場合は、急上昇中・急下降中は15分おき、それ以外の食事中の計測には30分おきに測っています。

<血糖値計測・朝9時前>

この日は「24時間ファスティングの日」としていました。前日の夕食後からの不食で、朝5時半起床。お弁当を作り、朝食の支度をし、犬の散歩に30分行って、洗濯物を干して出勤。この間口にしたのはブラックコーヒーのみでした。

就業時間前に慌てて計測。空腹時血糖値82。普段の空腹時平均血糖値でした。

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<血糖値計測・お昼休み頃12時過ぎ>

休憩室にて計測。少し低めの72。しかし、調子は悪くないので、このまま断食(ファスティング)を継続。ブラックコーヒーを飲みました。

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<帰宅後18:30頃に牛乳を飲みました>

仕事を終えて帰宅。洗濯物を取り込んだり、夕食の支度をしたりする間に「プレ糖質摂取」としてホットミルク100ml(糖質量約5g)+コーヒーでカフェオレを飲みました。

<血糖値計測・牛乳を飲んで30分後、19:00頃に計測>

「プレ糖質摂取」としてカフェオレを飲んで30分後。血糖値は106。

もう少し上げてもいいかな?とこの計測後にチョコレート2粒(糖質量約10g)を食べました。この時点でのプレ糖質摂取の合計糖質摂取量は15gに。

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<血糖値計測・糖質を10g追加摂取してからの30分後、19:30頃に計測>

夕食を食べ始める前の血糖値です。血糖値は140超えました。ちょっと上げすぎたかな?と思いつつ食事開始しました。

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<この日の夕食メニュー>

肉豆腐(牛肉・豆腐・白菜・玉ねぎ・糸こんにゃく)

茶わん蒸し・ふろふき大根(ゆずみ味噌添え)

糖質量はきちんと計算出来ていないのですが、白米やうどんなどは食べておらず、肉豆腐の汁も残すようにしていますので、トータルで50gくらいかな?と思います。

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 <血糖値・食事を始めて15分経過、19:45頃>

夕食を食べ始めて15分後の血糖値です。血糖値は140超えだった血糖値は少し下がります。先にチョコレートで先行分泌させたインスリンの効果なのでしょうか?チョコを食べてからは45分経過しています。

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<血糖値・食事を始めて30分経過、20:00頃>

夕食を食べ始めて30分後の血糖値です。一旦下がった血糖値は再び上昇。肉豆腐の煮汁には普通に「素製糖・みりん」を使用していますので、そこそこ甘いです。ゆず味噌も自家製で素製糖とみりんを使用しています。血糖値は147.

まだ上がるかな?と思いつつ、しっかり噛んで食事を続けました。

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<血糖値・食事を始めて45分経過、20:15頃>

夕食を食べ始めて45分後の血糖値です。食事もここでごちそうさま。15分前には150手前まで上がっていた血糖値は急降下。しっかりと追加インスリンが出た模様です。

まだまだあがるか?と思っていましたが、インスリンがしっかり効いて、血糖値もしっかり下がっています。「プレ糖質摂取」をしていなければ、このあたりは食べた食事分の糖質がどんどん吸収されて急上昇し始める頃。しかし、プレ食が効いて、血糖は下がり始めています。

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<血糖値・食事を始めて75分経過、20:45頃>

夕食の食べ終わりから30分後の血糖値です。先ほどの計測で結構下がっていたので、15分後の計測は飛ばして、30分後に計測。かなり下がって108。食べ終わりから30分後ですので、普段ならこのあたりがピークの血糖値になっていてもおかしくない位置。

食後30分後なら、食べた糖質がどんどん小腸から吸収されて血管内に取り込まれている時間帯のはずなのですが、またさらに下がっています。

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<血糖値・食事を始めて105分経過、21:15頃>

夕食の食べ終わりから60分後の血糖値です。先ほどの計測から、30分後に計測。あら、空腹時に戻っていました(笑)食べ終わりから60分後ですので、普段ならこのあたりもまだまだ高い血糖値になっていてもおかしくないのですが、処理終了。でんぷん質をとっていたならば、再上昇も考えられるのですが、この日はファスティング明けなので、白米や麺などのでんぷん質は含まない食事メニューにしていました。なので、再上昇はないだろうと予測し、ここで血糖値測定は終了。本日の血糖値測定は9回でした。

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プレ糖質摂取を行った計測結果をグラフ化

上記の計測記録を解りやすくグラフ化してみました。水色のラインが今回の「プレ糖質摂取」を行った実測値です。

ピンクの破線は、以前に記録した、プレ糖質摂取を行わずに、糖質量50g程度の夕食を摂った時の記録です。160で※マークを入れているのは、リブレではなく末梢血計測なので、本来のピークは不明としています。

もちろん今回の147のピークも末梢血計測なので、前後にもう少し高い値が来ている可能性もあります。

この結果から「プレ糖質摂取」をした方が、先行摂取分として15g多く糖質を摂っているにも関わらず、血糖値ピークが少し低めになり、血糖値が空腹時に戻る時間も少し短めに済んでいることが解るかと思います。

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これらを考えると「プレ糖質摂取」や「少量の間食」には高血糖抑制効果があると、私は考えています。

もちろん「プレ糖質摂取」を多く摂り過ぎたり、処理に時間がかかり過ぎるでんぷん質(多糖類)を摂ってしまうとこの効果は得られないかもしれません。

私の場合、プレ糖質摂取は大体10~15gが適当だと、何度かの実験で解ってきたのですが、糖代謝の処理能力の量や時間には当然個人差がありますので、もっと少ない量やもう少し早めの時間に摂る方が適当な人もいらっしゃると思います。

ぜひ機会がありましたら、自分にあった量を上手く見つけて活用して頂きたいなと思います。

注:クリニックにて受けた指導については、私個人が診療を受けた上での内容ですので、他の方が同じように実施されても、同じような結果や効果が得られると保証されたものではございませんので、ご了承下さいますよう、お願い致します。