フリースタイルリブレでダイエット

非糖尿病人が時々血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【糖質リハビリ③】単糖摂取に体が慣れて来たら少しづつ多糖類を増やしていく

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糖質リハビリ②では、耐糖能が低下した体にを糖代謝に慣らすため、単糖や二糖類での糖質摂取で、徐々に1日当たりの糖質摂取量を増やしていくことをお勧めしました。単糖や二糖類の摂取でも、高血糖が起こりにくくなった来たら、次は徐々に多糖類(でんぷん質)の摂取量を増やしていきます。

 

なぜ多糖類の摂取を単糖より後に行うのか?

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糖質制限を止めた直後は、耐糖能が低下し、少量の糖質摂取で高血糖を起こすような状態になっていました。糖質制限を行ったことで、1日の糖質の摂取量が少なくなったために、体が糖代謝に適応しづらくなってしまい、細胞内に糖質を取り込むためのホルモンを上手く出せなくなっていて、少量の糖質摂取でも血糖値が高くなってしまう状態になっていました。

そのような状態から、単糖・二糖類の摂取量を徐々に増やしていくことで、糖代謝に体を慣らし、1日の糖質摂取量を増やすことが初期の糖質リハビリでした。

初期は少しの糖質摂取でも高血糖を起こしやすくなっているために、少しでも糖代謝がスムーズに出来るよう(長時間の高血糖を避けるために)処理の速い果糖や蜂蜜・砂糖や黒糖・ぶどう糖などの単糖や二糖類での糖質摂取をおすすめしていました

何故、多糖類でのリハビリを初期には避けるようにしているか。それは多糖類(主にでんぷん質)の摂取の場合、糖代謝にとても時間がかかり、高血糖の時間が長くなってしまう可能性があるからです。そのため、多糖類の摂取は、単糖・二糖類の摂取量を増やしても高血糖を起こしにくくなってから、徐々に増やしていくことをおすすめしています。

多糖類は代謝に時間がかかる


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こちらはちょっと見づらいですが、糖質リハビリを始めた初期の頃に、白米をお昼ご飯に食べた時のリブレのグラフです。

11時頃から食べ始め、リブレ値は11時半ごろから上がり始めています。この頃は耐糖能低下がまだ改善されていない時期で、白米を食べたといっても、小さなおにぎり1個程度100g程度しか食べていませんが、食後の最高値は軽く160を超えています。

おにぎりと一緒におかずも少し食べていますが、上がる際にいくつも上がり下がりをして山を作りながら上がり、下がる時にも同じようにいくつも山を作っているような状態です。

耐糖能が低下しているときは、多糖類を少し摂ると毎回このような「多峰性」の処理を起こしていました。また、空腹時血糖値(リブレ値)に戻るまでに、何時間もかかっている様な状態でした。

多糖類は小腸でそのまま吸収が出来ないため、唾液から分泌されるアミラーゼで単糖まで分解しなくてはなりません。その為、食べてから血中に入り、細胞内に吸収されるまでにとても時間がかかるのです。分解も一定のスピードで出来ませんので、どうしてもその処理にムラが出来てしまいます。そのため、単糖や二糖類に比べると処理に大変時間がかかり、多峰性の処理になってしまうのです。そのため、糖質リハビリの初期段階では多糖類は避けるようにしていました。

しかし腹持ちがよいのは多糖類

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多糖類の処理で高血糖を起こしやすいなら、ずっと単糖や二糖類での摂取でもいいか?といわれると、実際はそうもいかなくなってきます。

単糖・二糖類は血糖値が上がりやすい性質ですが(多糖類のように分解する必要がないので血中内に取り込まれやすい)すぐに細胞内の取り込まれて処理が早く済むので、すぐに空腹時血糖値に戻るというよい面もあります。しかし、それゆえ「腹もちが悪い」のです。

そのため、高負荷の運動を行うとすぐにエネルギーが枯渇してしまいます。糖によるエネルギー供給が行われなくなると「お腹が減る」というサインが脳から発せられます。それが「腹持ちが悪い」となる現象です。

糖の供給がなくなり、予備のエネルギー源である肝臓内や筋肉内のグリコーゲンを消費してしまうと、脂質代謝に切り替わり糖新生に入ってしまいます。そうなるとせっかく糖質リハビリで糖代謝を主とするエネルギー代謝に戻そうとしているのに、糖質制限を行うのと同じ状態である脂質代謝に切り替わってしまいます。これでは糖質リハビリを行っても、耐糖能改善を進めることが出来なくなってしまいます。

よって、初期の単糖・二糖類でのリハビリが進めば、次の段階である「腹持ちのよい」多糖類の摂取も徐々に必要になってくるのです。

最初は芋類など食物繊維の多い食材を選択

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多糖類の摂取についても、いきなり米やパン・麺類などの小麦粉類を増やさず、最初は芋類などの「食物繊維の多い糖質の高い野菜類」から始めるのが良いかと思います。さつまいも・ジャガイモ・トウモロコシ・かぼちゃなど、少しずつ摂るようにします。

それに慣れて来たら、もち麦や未精製の穀類(麦などを主とする食物繊維の多いもの)などを摂っていくことをおすすめします。ライ麦のパンやオートミール、全粒粉のパスタや全粒粉パンなど、食物繊維が多いもので摂るようにすると、血糖値の上昇も多少抑制されますし、硬さがある分噛んで食べますので、満腹感が感じられ、腹持ちもよくなります。

多糖類での高血糖を抑制するためには運動も不可欠

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多糖類を摂るようになると、単糖・二糖類に比べるとどうしても、長い時間高血糖を生じやすくなります。そうなると、単糖・二糖類では本格的な運動なしで(ながら運動や軽い体操程度)高血糖抑制が出来ていても、多糖類摂取が始まると、それだけでは難しくなります。

そのため、わざわざスポーツジムやトレーニングジムに通うような、機器を使用するような本格的な筋肉トレーニングまでには至らなくとも、自重を使って行うような、簡単な自宅等での筋トレが必要となってくるかと思います。食事だけで血糖をコントロールすることは難しくなってくるからです。

筋肉量を増やせば、取り込んだ糖をグリコーゲンに変え、筋肉内に貯めておくことが出来ますし、筋肉を使うことで糖の消費を上げることも可能になります。

関節などを傷めない程度の腹筋やスクワット、また、ペットボトルなどに水を入れた簡易ダンベルなどを利用してのトレーニングも良いかと思います。家事や仕事のすき間時間などを上手に利用して、筋力アップや筋力維持を心がけるようにすることが、血糖コントロールには大切です。

※上記の糖質リハビリの内容につきましては、診察を受け指導医の元行いました。

記載と同じ内容を実践されても、全ての方に同じ効果を保障するものではないことをご了承ください。